品種名の吊りラベルを作る
 苗木を育てることに今まで四苦八苦で、ラベル作りが後回しになっていた。
ノートに品種名を書いていたよ。
でも現場で樹を見てもすぐ判別できなくてさ。

 樹に名札が無いと、なにかとやっぱり不便なんだ。
そんなわけで今頃になってだけど、名札のラベルを作って樹にぶら下げることにした。
名札を作るといっても、お金も手間もかかるわな。

 そもそもラベル作りのきっかけは、百円ショップで吊りラベルが売られていたのを見たからだ。
木にぶらさげる吊りラベル。
10枚入りで100円。
300枚買ったとすると、3000円か。

 ちょっと高いな・・・。
とりあえず1袋買ってきた。
このラベルに記入しなくちゃならないが、手書きはしんどい。
ここで最近投資した新型機械の登場だ!。



 アマゾンで安売りされていたネームランドという製品、テプラーというかネームプリンターというか、テープに印字する機器を購入してあった。
園芸ラベル作りのためだけに買ったわけでもないけど。

 日常でもいろいろ使うと思って、割引セールで売られていたこともあって、買っておいたのだ。
格安で4000円なり。
さて、園芸ラベルにわざわざこの機器を使うのは特別な理由がある。

 それはマジックで書いて年月が経つと、ラベルから文字が消えてしまうことだ。
黒い文字が消えてしまうのは、なんとも不思議だ。
紫外線の影響だろうか?。
でもテープに印字してラベルに張ると、文字が消えない、という情報を見ていた。

 T&Fの日記だったな。
10年以上前に読んだ情報だが、今頃になってオレもテープ印字を採用することにしたわけだ。
プリンターなら字も綺麗だし。
ラベルに何十枚も同じ内容を書くのは、手書きでは大変だけど、機械の得意分野だ。

写真


テープに印字しよう
 いざ印字するためにネームランドに期待ワクワクで、文字入力を始めた!。
しかしだ!、これの入力がしづらい・・・。
パソコンによる文字入力と編集力に比べると、昔のワープロみたいで使いづらさがひどい!。
期待と夢を見過ぎたか?。

 吊りラベルに文字をタテ書きにするのは、ネームランドの機能上できないこともないが、英語で「T172」をタテ書きにすると変だ。
入力も修正もやりづらいといったらありゃしない。
あきらめて、ヨコ書きだけで印字することにした。

 値段が安かったからしょうがないか。
テープに2行表示とか文字の修飾とか、やりづらくて、そこまでやる余裕ナシ。
ラベルが10枚以下なら、手書きの方が早いんじゃね?。

 なんとか入力して、試しにプリント印字して、ラベルに貼り付けてみる。
文字が綺麗だ。
感動!。
あとはプリントを量産だわな。
さて、10枚入りの吊りラベル(100円)、を次々に買うのは、枚数の割りには割高だ・・・。



 でもポット苗に一枚ずつ挿すタイプで、不要になって使わなくなったラベルが、うちにたくさんあった。
挿し木苗を作るときに使っていたラベルで、200枚近くあった。
これに穴あけて再利用するか?。

 電動の工具は買い揃えてあるから、加工の手間はだいぶかかるが、やればできる。
ラベルには穴を電動ドリルで開けて、ヒモは文具の綴りヒモを通すことで、吊りラベルとして再利用できるだろう。
時間がかかるので時給で換算すると、会社で働いてその給料で吊りラベルを購入した方が、割安でオトクだが・・・。
ともあれ、やってみる。
加工開始!。

 ラベルの土に挿すところの尖った三角を、小型ペンチで丸く切り整えた。
それから電動ドリルで穴あけだ。
百円ショップで買ってきたドリル刃で、いろいろ試したところ、ドリル径は2.5ミリがよさそうだった。
数枚まとめて穴開けしたが、穴がズレて廃棄多数のヘマあり。

 なお、吊りラベルに、細い針金は付けなかった。
枝に付けるときに針金に折り癖がついてしまって、付けたり外したりするのがやや不便だからだ。
代わりに綴りヒモを使うことにした。
黒い綴りヒモは文具としてよく使われている。

 なぜ長いヒモを短く切らず、綴りヒモをわざわざ購入するのか?。
麻ヒモなどを短く切って使うと、切断した端ががほつれてくるからだ。
だが綴りヒモなら、端をコーティングして丸めてあるから、便利だ。
ヒモの長さも短く切ってあるし。
ラベルの細い穴を通すのにも適しているわな。

 それに、オレが今までよくやっていた作業として、ブルーべリーの開張性の新梢をヒモでしばって、直立形に樹姿に整える作業をよくやってるし。
この綴りヒモでの、枝縛りとラベル付けを、兼用してやってしまうことにした。



 挿しラベルを吊りラベルにする改造は、実際にはもっと試行錯誤があって、詳しく書き出すとゴチャゴチャしすぎるので、読み易さを優先して大幅省略。
改造吊りラベルの大量の束が完成したぞ!。

 いよいよテープへのプリントと、張り付けだ。
「スパルタン/T172台」とか入力した。
「スパルタン/ホームベル台」「サミット/T172台」など。
それにしても、ネームランドに文字入力するのは手間がかかる。

写真

 せっせと入力してもそのデータを保存するときに、8文字以内でタイトルを付けないとデータが消えてしまう!。
本文を入力したばかりというのに、保存するときには本文とよく似た題名を、また一から入力しなおさなくてはならない。
面倒だ。
ともあれプリンターでブリブリとテープを印字して吐き出させた。

 すぐさまラベルにチマチマと張っていく。
完成!。
畑に行って、ラベルをぶらさげてみよう。
縛るのがやや面倒くさいが、まあまあだな。

 できた、合格!
全部の本数にぶら下げたわけではないが、ネームランドは幸いなことに乾電池で駆動できるので、畑で不足分を印字することもできる。
ネームランドの機械の性能が不便なので、それにはうんざりしたので、同じ名前を数十回もプリンタするような単純作業だけに使うことにした。
なお注意事項として、樹にラベルをぶらさげて品種名をはっきりさせると、それを読まれて特定の品種を盗まれる恐れもある、というのをブルーべリー産地で聞いたことがある。

 苗木とか掘って盗難されちゃう。
だからラベルには、わざと園主にしかわからない記名にする、というやり方も、情報としてオレは一応知ってはいる。
だがウチの場合だと、10年以上栽培して、幸いなことに苗木抜き去りの被害は無かった。
ブルーべリーの苗はすっかり普及したことだし、品種名をはっきり表示させても、もう問題ないだろうよ多分。
2018年4月6日 記

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