2015年 秋の干し柿作り
 今年の9月に親が亡くなった。
自宅に戻ったら母親が台所で倒れていて、脳内出血とのことだった。
一週間後に亡くなってしまい、告別式や四十九日も終えてオレとしてはションボリ気分だ。
いたたまれないので、気晴らしに那須高原に行って、ブルーベリー農園の整備をしていた。

 そしたらな。
うちの畑へ、背広を来た大人たちが大勢やってきたので、いったい何事か?。
群衆の中に地主さんが居たので尋ねたら、ドッグランを作るのでここの土地を売る(!)、という話が出たので、現場検証に来たのであった。
オレがやっている那須のブルーベリー農園は借地だ。

 ようするに、ブルーベリーを植えている土地を、地主さんに返さなくちゃならない!、という驚愕の事実が判明。
地主さんにしても、ドッグランの話は一ヶ月前に初めて聞いたばかりだという。
土地の購入希望は、すぐ隣にあるホテル&ゴルフ場であって、ペットも泊まれるホテルとして、ドッグランも併設したいという話であった。

 もう、オレはびっくりしたが、1000万円以上も大金が動くやりとりと、こんなにも大勢の人が動いている様子からみて、オレみたいな一個人は無力も同然だろう。
第一、土地を借りているだけのオレとしては、地主さんから「返してくれ」と言われれば返すしかあるまい。
抵抗してもしょうがない。

 だから、ドッグランを作るとか返却の事自体の是非は、オレはもうかまわないのだけど。
ただ、ブルーベリーの木を掘り上げて移植したい。
その時間として「半年待ってほしい」といったら、あっさり相手は了解してくれた。
10年以上も借りて、毎年12月半ば以降は降雪によって畑作業は不可能になる、というのがオレはわかっていたから、余裕は2ヶ月しかない。

 親の四十九日の法事が終わったら派遣会社で働く予定だったが、それは放棄して、数百本のブルーベリー樹を移植する大作業が始まった!。

干し柿作り
 そうはいっても、雨の予報があれば那須には行かないから、自宅でもやることはイロイロある。
まずは、上高地への旅行だ。
なんでここで旅行話が出てくるか?、というと、現実ではブルーベリーの園芸だけやってるわけではなく、他の用事と同時進行というのが現実世界なんだからー。

 リアルの世界では各種混合の作業で動いていくのだから、記述を別々に分けることもあるまい。
さて、うちの地区(常会と言っている。30世帯ぐらい)の団体旅行で、法事で世話になったり、来年から順番周りでオレが代表の役割りをしなくちゃならないし、第一、オレ自身の気晴らしも必要なんだから、旅行に出発だ。

あとで写真を入れる

 つーか、団体旅行の参加者にキャンセル希望者が出たので、その穴埋めとして代わりにオレが参加しただけ、というのが内情だがな。
ともあれ初めて行った上高地。
予想外に良かった。
後日また行きたい。
それはそれで良いとして、帰りのみやげ物で、シブガキを買った。

 渋柿のままで、そのままではシブくて食べられない。
干し柿用だ。
甲州百目の系統らしい。
帰ったあとは、置いておくと柿が軟化するので、その夜のうちに皮を剥いて、干しておいた。

 今度は、自宅で成っている渋柿の収穫と干し柿作りだああ!。
四つ溝柿というのをオレは植えているが、今年はよく成り、今年は地域的に柿がよく成る年だったようだが、今回、うちの四つ溝柿は、樹高が高くなりすぎたためもあって、高さ70センチくらいで切り倒すことにした。

 柿は再生しやすい樹種であるから、高すぎた木を切り詰めて、伸ばし直す計画だ。
高所ハサミで収穫するのは大変だから、今年は切り倒してから収穫しようと計画していたのだ。
本当は電信柱のように残しておきたかったのだが、今回、刈り払い機で切り倒す、という変わったことをするため、力の入れ加減の事情で、高さ2mの位置ではなく、高さ70センチぐらいで切り倒すことになってしまった。

 通常、木を切るときは、ノコギリだのチェンソーを使うのが一般的だ。
だが、ノコギリは疲れるしよ。
チェンソーは太い幹を切るのはいいが、細い枝の多数を切り刻むのは、これが難しい。

 そこでだ、刈り払い機で、2グリップ式というのを買っていたので、これは親が生前「おこづかいやるから農機具を新しいのを買え」という言葉にオレは甘えて、2グリップ式刈り払い機を買っていた。
虫の知らせというか、半ば形見みたいになってしまったが、脳内出血の急死だったから、そのときはこんなことになるとは予想もしていない。

 その刈り払い機に、山林用のチップソーというものがあって、それは立ち木も切れる、というものがある。
刃の構造がアサリといって、左右交互になっていて、草を切るだけでなく、木を切ることも可能にした商品だ。
具体的には、ホワイトシャークという製品で、ネット通販で2000円で買っておいた。

 これを使ってだな、柿の木を切り倒すと同時に、柿を収穫しながら、細い枝、3、4センチの太さだが、それらの枝も切り刻んでいった。
1センチくらいの枝だったら、それは太枝切りハサミで切れる。
が、3、4センチあると、太枝切りハサミでは太すぎて切れなくてなー。
チェンソーでそんな太さは枝がブルブルと震えてしまって切りづらいから、刈り払い機に付けた山林用チップソーで切るのは、その細すぎず太すぎずの範囲を細かく切っていった。

 ニッチで限定的な作業とはいえ、あとでブルーベリー移植をするときに、太い枝も切り詰めなくてはならず、そのときにこの刈り払い機で枝切りをする、という予行練習の意味もある。
さて、柿の枝切りについてだ。
柿を収穫したあと、その枝の処分は困る、というのを前もってわかっていたので、油圧ショベルであらかじめ事前に運んで、細長いタテ溝を掘っておいた。

 夏の終わりの秋なので、まだ暑かったりするので、言うは易いが実行はなかなか大変だ。
それで掘った溝の中に、切った枝を放り込んでおいた。
長ーい枝のままだと、溝の中にきっちり納まらない、というのが、以前やったユズの枝切りのときに経験的にわかっていたから、今回の柿の枝切りでは、チップソーでこまかく細切りしておいた。

 あとチップソーやチェンソーは、冬に乾いた木を切るならともかく、暑い時期は樹液やヤニが多くて、これが刃にこびりついて、乾くと切れ味が大幅に減退してしまう。。
掃除もめっちゃ大変!。

 そこでネットで知った「アルス ヤニクリーナー」というものを通販で買って、これを使ったら劇的にヨゴレがよく落ちる!。
汚れが溶けて、水洗いできる。
あまりにも汚れが落ちるので、追加購入して風呂場にもクリーナーを置いて、床だの洗面器を洗うのにも使っている。

夜なべをして、皮剥き
 さてさて、そんなわけで、四つ溝柿をじつに数百個、ゲットした。
これが軟化しないうちにと、半分徹夜の夜なべ仕事で皮むきして、干した。
干し柿作りは母親の作業だったが、亡き今は、オレがやるしかない。

 四つ溝柿は、干し上がるのが大変早くて、干して一週間後には、適度な硬さとなり、完成。
さらに干すと、小さくなりすぎるし、固くて噛み切るのが大変になってしまう。
だから、もうとりこんで、ビニル袋で小分けに梱包しておいた。
完成まで十日以内、という速攻ぶりだった。

 その後、できた干し柿を毎日のように食べているが、タネが多過ぎる・・・。
なんじゃこのタネの多さは。
受粉樹は植えてないのだが、近隣に何か花粉のある柿の木が生えているのだろう。
また四つ溝柿は、柿の実のサイズが小さすぎて、皮を剥くのが面倒だ。

 果実も四角ばっているので、皮むきがやはり面倒だ。
長野県の品種である市田柿なら、丸いし、これも小型の柿なので、その品種の苗を植えてみようかな、と思ったことが、後日、また意外な展開へとつながっていく。

 意外な展開って何が?、については、今度は軽井沢へ旅行へ行ったんさ。
そこでな、帰りの土産物として野菜直売所で、市田柿を・・と思ったが無かったので、代わりに平核無(ひらたねなし)という渋柿がシブのまま売っていたので、これを買ってきた。

 これを剥いて干す。
平核無はあまり干し柿にはしない品種なんだが・・・、干し柿とするには平たく四角ばってて、皮とともに果肉のロスが多いことと、水分が多いから干すと大幅に縮んでしまって、歩留まりが悪い品種なんだそうだ。

 だがオレの判断としては、カビを防ぐため1日でも早く乾いてほしいから、皮を厚く剥いてでも実をやや小さくしたい。
また面倒くさい皮剥きは、厚く皮剥きすれば作業時間も短くて済む。

 第一、そのあと一週間もしないうちに、干した平核無を食べてみたら、すっかりシブは抜けていて、まるでコンニャクゼリーのよう。
ぷよぷよシャキンとした歯触りで、見事な味だった!。
こりゃうまい!。

 しかもタネ無し!。
タネ無しの利点は絶大で、食べ易い。
干し柿作りのカキ品種は、平核無柿も加えよう、とオレは思った次第だった。

いったん終わり。
2015年11月18日 記
作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
▲目次へ戻る