家庭果樹【二位】イチジク
 イチジクといってもオ、桝井ドーフィンというスーパーマーケットで売っている果実と同じものは、オレの地域では寒さで作りにくい。
桝井ドーフィンはイチジク中でも寒さに特に弱い品種だそうで、マイナス5度くらいが限度なんだそうで、げんに強い寒波に遭うと、根っこから枯れてしまうありさま。
というわけで、桝井ドーフィンという有力品種を除いたうえでの推薦となるが、それでもイチジク自体は家庭果樹として2位で有力候補だ。

 オレのとこでは長年、イチジクのなかでも早生日本種というものを栽培していたのさ。
蓬莱柿(ほうらいし)という。
それの早生タイプということだが、ぜんぜん早くなくて、10月以降の晩秋に熟す。
味は良いのだが、いくつか欠点があってな。
味はいいのさ、美味だよ。

 欠点だが、なんといっても蓬莱柿は『熟す時期が遅すぎる』というのが挙げられる。
世間では9月にはとっくにイチジクのシーズンになって味わっているのに、うちではまだまだ後で、晩秋にならなきゃ熟さないんだぜ。
とはいえ、カミキリ虫が幹を食い荒らして、木が衰弱するようになってくると、熟す時期が早まりだして、10月初めごろから熟して食べることができたりする。
が!、木が枯れる前の、枯死一歩前の最後の輝きだったりする。
翌年に枯れてしまったり、とかさ。

 なにしろ、イチジクの木は、カミキリ虫の被害でよく枯れる枯れる!。
イチジクの挿し木はとっても簡単だといっても、新しい挿し木苗を作っても、早生日本種はすぐには成らず、実が成りだすまでに3年ぐらいはかかる。
木の根元の地面からヒコバエの苗でも生えてくれば、それを切り離して新たな苗にできるのだが・・・、早生日本種はヒコバエが出にくい品種でさ。
というわけで、新しい苗が意外と作りにくい。
あと、他の問題として、果実がパックリ割れて、雨が降るとその裂け目から腐りやすい、という問題もある。

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 それらの問題を抱えていたのだが、オレの家の庭で、イチジクの新品種を数多く導入、試作した結果、うまくカバーできる品種がみつかったんだ。
それはバナーネ。
ロングドゥートともいう。
イチジクの新品種は小さい果実のものが多いので、要注意だが、バナーネの果実は大きい方だ。

 あ、さっきの蓬莱柿の欠点を、どう解決しているか述べてみよう。
熟す時期が遅すぎる、という問題について。
バナーネは9月から熟し始める。
気温が低めの茨城県でもね。
これで問題はひとつ解決!。

 イチジクの木がよく枯れる問題について。
バナーネは、根元付近からヒコバエというか新苗がな、これがごっちゃり発生する。
根元から生い茂ってくる。
それらの小枝を一本ずつ切り離せば、根が少し付いていることも多いので、新たな苗の出来上がり!。
根が少ししか付いてなくても、イチジクは木の枝を挿し木すれば根っこが出てくるほど発根しやすい果樹だから、そのまま植えて心配いらない。

 根っこが無くても、そのまま地面に突き刺しておいても、根付いたりする。
というわけで、カミキリ虫で枯れようが、次々に苗を植えていけば!、という作戦で、フォローできる。
しかも!、バナーネは2年目くらいから成り始める。
成るのが早いんだ。
木の成長も早い方だ。

 それとな、バナーネの果実はやや細長くて、熟すとダランとぶら下がるが、そのおかげで、雨が降っても雨水が果頂に入りにくい。
その点はちょっと有利だ。
味はいいよ。
上質で、洋菓子みたいだ。

 などなど、バナーネの栽培はうちではまだ3年ほどで、イチオシと断言するにはまだ経験不十分だが、この品種は有名だから、そう大ハズレすることはないだろう多分。
バナーネはホームセンターなどで売られるようになってきたので、入手容易だしな。

おわり。
栽培は継続中なのであとで気が向いたらまた書いてみよう。
2015年3月17日 記
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