ブルーベリー晩生品種が行き詰まった!
 以前の予定では主力になるはずだったラビットアイのブライトウェル。
オレが那須高原で植えた品種では、これが最も多い。
主力にしようと思ってね。
カタログデータでは、このブライトウェルという品種は、たいてい好評だ。

 実際に、実力ある品種らしい。
オレが着目したのは、ラビットアイブルーベリーの中ではブライトウェルは早生品種である、ということだ。
そもそもオレが栽培している那須高原においては、調査や今までの経験からいって、ラビットアイの大部分の品種が熟するのは、8月下旬であることが多い。

 だからどうしても、盆休みには間に合わず、8月下旬になる。
じゃあ、お盆休み期間中は断念して、思いきって、8月下旬と9月に収穫する、ということでどう?。
となると、9月は季節の変わり目で雨が多くて、ブルーベリー果実が腐ってしまっているものが多くて、9月以降は駄目なのだ。

 ということが経験的にわかってきて、まあ、栽培開始以前にもうすうす気付いていて、だから、ラビットアイの中でも、イチ早く熟しはじめる品種としてブライトウェルだけは重点的に植えていたのだ。
ブライトウェルだと、実際には8月中下旬が収穫期といったところだ。
お盆休みの8月中旬に、収穫の半分が間に合う。
残り半分は、8月下旬の収穫で、ストック用に冷凍保存しておこう。

 ラビットアイの中では味は良い方だというし、自根栽培でもハイブッシュと違って、ブライトウェルは那須高原の土でもギリギリなんとか育つ。
もしもこれがダメだったら、那須高原におけるオレのブルーベリー栽培はあきらめるしかない、とまで思っていたんだぜ。
それがだ!。
これが、今年ほとんどダメになってしまったんだから、オレへの打撃はどんだけ大きかったか予想がつくだろう。



 ブライトウェルの木を植えた成長経過としては、フェスティバルよりは育ちは弱い。
が、ラビットアイでも弱い品種のベッキーブルーとかよりは、成長はマシ。
ブライトウェルはなんとか使える範囲内だ。
類似品種のオースチンは、これは成長が弱くて栽培は不向きの方だった。

 ブライトウェルは、総合的に見て、かなりマシな方。
といっても、台木品種にするには不向きで、樹勢がそれほど強くないのと、木の根元から分岐が多くて、もじゃもじゃになりがちで、幹も細い。
枝別れも多くて、剪定はめんどくさい方だ。

 肝心のブライトウェルの果実は、那須高原では8月10日ごろから熟する。
フェスティバルよりも早く熟する。
8月10日といっても、樹が成木化にともなって、熟し始めるのが年々早くなってきている感はあって、今年は8月上旬から一部熟したものもあった。

 果実サイズは、中の上。
やや大きめの粒だ。
味はまあまあ。
なんとか美味しいレベルだけど、B級品といえばいいだろうか。

 味はそこそこ耐えられる、という表現だが、味の良いハイブッシュに比べれば、味が劣るのは明白だ。
ラビットアイの完熟と美味化には、経験からいって、暑い日がずっと続くことが必要で、北関東ではそうもいかないことが多い。
近所のブルーベリー園には、ラビットアイでも美味しいところもあるから、土壌の違いとオレの栽培不良のせいもあるのは、認める。

 さて、ラビットアイの栽培は、(ハイブッシュに比べれば)ずっと簡単で、木も大きくなり、量も取れる。
ホントは味も良ければいいのだが、ブライトウェルは、タネがじゃりっぽくて、かなり感じる。
収穫前半は、品質がまだ良い方で、後期になって小粒になるとC級品で、これが例年、半分くらいも大量発生していた。
9月以降は、木にまだいっぱい成っていても、腐りや虫害果が多くて、収穫不可能になり、鳥の餌と化している。



 さてさて、今年2013年はどうなったか?。
木の伸びは遅いながらも、じりじり育って、なんとかそこそこ大きくなって、かなり量は取れると思っていたのさ。
そして、いつも8/10ごろから熟すのに、今年は8月上旬から熟すものが出てきた。
こりゃあ!、8月のお盆休みに、一気に!、初めて!、たくさん収穫できるぞぉぉっ!、と予想していたのさ。

 冷蔵庫もスペースを空けておいて、ブルーベリーを詰める容器も用意しておいた。
いざスタンバイOK!。
収穫開始が楽しみだ!。
で、色付き始めたのだが・・・・。
いざ試しに収穫をしはじめたら、果実に点の穴が開いていた。

 虫が突いた穴だ。
で、果汁がブチュウと染み出てくるではないか!。
害虫が、クチバシを突き刺して汁を吸ったか、または、産卵管を突き刺して内部に卵を産みつけたか。
いずれにしても、果実に過半数、にも及ぶ虫害が大発生していることが判明!、した。

 慎重に、穴の開いてない果実を選んでも、自宅に持ち帰って冷蔵庫に入れておいて、あとで容器を開けて食べてみると、タネのジャリ感が多くて、完熟度も悪くて、つまり品質がかなり悪くて・・・売り物にできなかった。
B級どころか、モロ不良品!。
出荷不可能だった。

 今までの年は、このように虫害があることは多めではあったが、今年は特に酷く多かった。
若木のうちは、比較的良いものが取れたんだけどさ。
木が成木化(老木化?)してくると、品質が悪くなってくるようだった。

 果実内部に虫が入っていようが、オレが個人的に加熱してジャムにでもして自家消費しようと考えたが、なにしろ、那須高原は夏にも雨が多くて、今年の8月下旬は雨天がやや多かったこともあって、つづいた雨が終わって、農園が乾いたころには、ブライトウェルの果実は腐って壊滅していた。
これが現実さ!。



 受粉用に他の品種も植えてあるが、フェスティバルは最も良く育つが、これは果実の成りが少ない。
毎年少なくて、フェスティバルは実が成りにくい品種である、と断定せざるをえない。
育ちはラビットアイ中、もっとも屈強だから、むしろ、台木にふさわしい品種といえよう。
なお、数少ない果実であっても、成りさえすれば、味は悪い方ではない。

 オースチンという品種も植えたが、成長の勢いはオースチンは悪い方で、熟す時期もブライトウェルよりも遅い。
那須高原では、あいにくながら出番なし、といわざるをえない。
よって、オレのブルーベリー8月品種は、主力品種であるブライトウェルが壊滅し、他の補完品種も、接ぎ木したサザンハイブッシュのサミットだけが少数健闘したのみ、という大敗北の結末となった。

 ピンチだ、大ピンチ!。
那須高原で、オレ以外の栽培者も場所を替えたり撤退したりしているが、周りの人が駄目でも、なーにオレだけは大丈夫、なんてことはない。
オレもまた、ダメになりそうなんだ!。
チャンスがあるとすれば・・・どこをどうするか?。

 今あるラビットアイは、全て台木にして、ハイブッシュブルーベリーの晩生品種を接ぎ木する、ということだな。
サミットが健闘したように。
カロラインブルーにしても、意外とそんなに晩生でもないらしいことがわかって、収穫は8月上旬らしい。
オレは盆休みにブルーベリー収穫することを大目標にしているが、8月下旬はラビットアイが使えていいとしても、8月上旬はハイブッシュの晩生品種があるものの、8月中旬は該当品種が無い、という空白ぶりだった。

 今年の調査では、エリオットという品種は、腐りにくいみたいだし、8月中旬でピッタシらしいので、ハイブッシュは花粉の受粉の関係上、3品種くらい揃えたいんで、サミット、カロラインブルー、エリオットといったところだろうか。
今の、かすかな手探り情報をいえばね。

 台木は、これから殖やすとすれば、育ちの良いフェスティバルを使うことになる。
地面からひこばえ(サッカー)が生えてくるので、株分けして、殖やしやすい。
ブライトウェルを台木ということも考えたが、成長がやや弱々しく、ひこばえの幹も細いし、台木としてはふさわしくない。
果実生産用として残しておこう。
ある一面としては、鳥の餌用として大量にあれば、他の品種への被害が少なくなる、という利点もある。

 接ぎ木についても、これは手間がかかるし、今年2013年10月に、那須高原を台風の中心部が通過していって、接ぎ木部分から折れてしまったものが続出!。
接ぎ木って、接ぎ木部分から折れやすいんだ。
その打撃たるや、もう・・・。

写真
フェスティバルは幹が太くなる。普通のラビットアイは台負け現象を起こしやすい。
でも太い幹に直接接ぐと、穂木が育ったとき、強風でそこからとても折れやすい!

 ヨレヨレのフラフラ状態に弱っているオレ、今までの10年以上をかけた事業は壊滅して消え去るのか、生き残れるのか、那須高原では開拓農民や新規出店や閉店の離合集散は、さんざんくり返されてきた定番だけどさ・・・。
・・・あと3年っ!。
たとえ駄目でも続けよう。
那須高原での、オレの最後の戦いが、もう始まっている。
2013年11月22日 記
作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
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