那須高原のブルーベリー園売ります!
 オレのブルーベリー園じゃあ、ない!。
知人の園だっ!。
そういう話があったのさ。

 真冬の中、オレは、ブルーベリーの剪定にせっせと励んでいた。
今年はオレもまともな売り上げが期待できそうだなっと。
むふふ。
そしたら、軽トラがやってきて、立山さん(仮名)が現れた。
立山さんは、那須でブルーベリーを新しく栽培した人の中では、古参の人だ。

写真
かつてスタートしたころ、皆で相談中の様子 2003年4月19日撮影

 無難な話をしたあとで、その日の後、携帯電話がかかってきて、立山さんが意外なことを言い出した。
「ブルーベリー、引退しようと思う」という。
はあ?。

 オレは、真意はすぐわかったが、とぼけて答えた。
「ブルーベリーを栽培する人は、定年退職とか、会社を引退した人がやるもんでしょ。」
立山さんは答えた。
「いや、ブルーベリー園を辞めて、引退しようと思うんだ。(中略)売却したいので希望者いたら教えてほしい」という内容だった。



 あーあ。
また、ブルーベリー園、辞めるんだな。
また、と言うのは、オレの畑のすぐ近くで一緒にブルーベリー園作りに励んでいた他の知人も、昨年とか、ごく近年に、ブルーベリー園作りを辞めてしまっている。
なんだか、続出中だな。

 ブルーベリー業界は、今でも全体としては増大の一途をたどっているが、その中ではこんなふうに廃業もあるわな、あんまり取り上げられないけど。
理由はいろいろ、それはもう各人各様に言ってるけど、一言でいえば、なんだろう。

「利益が出ないから」
ということなんじゃないかな。
この推定はとりあえずさておき、立山さんの場合は、定年退職組?でもあるし、十年前後よく頑張ったと思う。

 それに那須の冬はつらいしな。
夏はいいけど。
ちょっとバイトに働きに行きたいと思っても、那須周辺では冬の働き口は乏しい。

 さて、身体的不都合とか、昨年からの原発の放射能問題とか、販売の売り上げとか、ほんとにイロイロイロイロ…と、もうー、様々な事情はあるが、それらを書くのは気がのらねえ。

 那須は観光地だから良い面を盛んに宣伝しているが、農業としてはずいぶん遅くなってから開発が始まった地域であって、栽培にはイロイロと問題があるわけよ。
なにしろオレも那須でブルーベリー園を作っているのだから!。
ここで栽培して、どんな欠点があるか、大体わかってきたぜ!。



 先日、道路から立山さんの園を見てみた。
あいにく立山さんはご不在。
オレのところは元・休耕田なので、過湿気味で育ちは悪いが、立山さんのところは緩い傾斜地の元・牧草地で、栽培の条件としてはずっといい。
どれどれ、樹の様子は?。

 ラビットアイ、順調に大きく育っている。
ハイブッシュ、樹はあまり大きいとはいえず、生育不振な木もある。
那須高原というと高冷な土地というイメージがあり、ブルーベリーを植えるなら、ハイブッシュの方が適地と思われがちだが、実際にはラビットアイの方がよく育っている。
寒冷とはいえ、ラビットアイが枯れるほど冷え込むわけじゃないので、ラビットアイの方が実際には育て易い。

 あと、土地の酸性ということからいえば、那須は適合しているのだけど、オレが観察した限りでは、赤城山系や阿武隈山地のブルーベリーの育ちに比べると、那須高原の土壌はあんまり良くない方のようだ。
通信簿でいえば5段階評価で、3ぐらい。
育てることはできるが、べつに優れているというほどではない。

 ハイブッシュも育つが、これがなあ…、ぐんぐん育つわけではなく、収穫もできるが、大量に収穫するのは難しい。
なんでかというと、木がなかなか大きく育たないから。
ラビットアイの方がよく育って、結実量は多いが、これは収穫期が遅すぎるしな…。

 オレのところのラビットアイは盆過ぎの9月間近になってからの収穫だが、立山さんの園では、もっと早くから採れるということだけどな。
オレの所とは、ちょっと少し状況が違うのかもしれない。
数キロしか離れてないのだけど。



 ところで、その園、オレが買うか?。
よく考えたが、カネねえよ。
土地は地主さんの持ち物のままなので、売り買いするのは、ブルーベリーの樹だけ、だ。
立山さんが実家?に帰って那須の園が草ぼうぼうになって困るというなら、オレが管理代行して、売った果実の売り上げを分け合うというなら、オレとしても考えないでもない。

 が、立山さんの希望では、園を他人に貸して賃貸収入?を得たいというわけではなく、樹や設備(土地は除く)を丸ごと売却したいという話だった。
引退とは、そういう意味らしい。
いくらになることやら。

 新規でブルーベリー園をこれから始めるという場合、小さな苗木を植えても、実がなるまでに何年もかかるのは果樹の欠点だ。
他人の園から、最初から大きな成木を購入できるとしたら、それはトクであろうな。

 でも、オレの経験では、ブルーベリーの成木で、長い枝ぶりのまま移植すると、発育不良を起こすことが多い。
つまり、大きなブルーベリーの樹を移植して、はい、自分の果樹園ができあがり、と安心しても、翌年から発育不振だ。
オレの園だけではなく、他人の園で移植した大木をみてもそうだ。
移植して、その年から結実させたりすると、確かに成るには成るが、テキメンに枝が発育不調を起こす。

 でも、解決は簡単で、移植するとき細かい枝は全て切り落として、つまり思いっきり切り詰めて、短い幹だけにしておくと、植えても見事に再生しやすい。
ただし植えて、一年目は結実皆無になるけどな。
収穫は、次の年からは、まあ、大丈夫だ。
なにしろ、一年目から結実させると、あまりに酷い不調ぶりになるので、それにはオレも懲りたから。

 ラビットアイはまだ良いが、ハイブッシュは正直、難しいなあ。
ハイブッシュの自根栽培はあきらめて、全て接ぎ木栽培でやれば解決できそうなので、俺は用意しているところだ。



 さてさて、問題はいろいろあるが、基本的な内容をいえば、立山さんからブルーベリー樹を購入して(何十万〜○百万円?)、その場所で、そのまま栽培すれば、今年からでも収穫できるだろうし、那須の別荘地を買って、新築して田舎暮らし?(別荘暮らし?)をする人で果樹園をやってみたい人ならいいんじゃねえかなあ。

 欠点?。
栽培上の欠点はある。
土質的に、育てるのに良くもなく悪くもない3程度の土地柄である(5段階評価で)というのが一番に挙げられるが、なにしろ牧草地が多くて、高原野菜や果樹はあまり盛んではないことから、野菜とかの栽培もあんまり…、向いていないんじゃないかな。
家庭菜園ならいいけど。
地中に石ころも多い。

 あと、ブルーベリーでいえば、ハイブッシュブルーベリーは7月中が収穫期のメインになり、8月のお盆まで持たせにくく、那須高原は降雨が多いこともあって、果実の収穫時期としては、あまり理想的じゃあ、ない。
ハイブッシュは、小粒で過剰に成らせたままにすれば熟期が遅れるので、実際には8月でも収穫できるが、それは高品質といえるかどうか…。
過熟果にハエの幼虫でも発生したりしたら、防ぎきれん。

 また、ラビットアイブルーベリーのティフブルーなどは収穫期が遅く、8月下旬から9月にまでズレ込む。
気温が低めなので、関西方面のラビットアイのような甘味にはならないようだ。

 てっとりばやく、オレの過去の模索から答えらしき案を言ってしまうなら、ラビットアイのフェスティバル(T172)なら那須でも育ちがいいので(ラビットアイでも育ちの悪い品種がある)、これを多く植えるようにして、あとでそれに、ハイブッシュのカロラインブルーなどの晩生品種を接ぎ木する、というのがいいと思っているよ。

 オレもそれをしつつあるところだけど、でもその案だと立山さんのブルーベリー樹は、そのような構成ではないからなあ〜。
と、うだうだと考え始めると、オレとしてもキリがない。
最初にスタートしたころは、計画を立てて始めたというよりは、知らないまま始めた、という一面も強かったしな!。

 ともあれ、興味を持った方は、オレへメールくれい。
立山(仮名)さんに、取り次ぐから。
その後の責任は、オレはとらないけどな。
情報なら、なんぼでもしゃべるが。
2012年4月22日 記
2012年6月06日 題名を変更

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