ぐはあ!暑い暑い!、空調服登場
ぐはあ!、暑い暑い暑い!。
七転八倒、クーラーのある部屋を除いては、どこへ行っても、もう、あまりにも暑すぎる!。
そんなときに、小耳にはさんだ情報によると、空調服はすごく涼しいという。
構造としては、小型ファンで服の中に空気を送り込む、というもので、小型バッテリーでファンを回して、そのおかげで、汗でダラダラ状態でも、服の中だけは、ひんやり涼しくすごせるものらしい。
ああっ、もう、それ欲しい!。
暑い暑すぎるよう、死ぬ死ぬっ!。
と、もうマトモな思考ではないくらいの真昼の暑さの中にいては、オレのアタマだって冷静な判断なんか無理だっつーの!。
パソコンでアマゾンショップだったか、ネット通信販売で申し込む。
一万円もする服で、ずいぶん割高だが、もう、この暑さには勝てねえ!。
空調服さえあれば、それさえあれば、それが届きさえすれば、着さえすれば、ああ、もう、この暑さからは逃れられるっ!。
数日待って、メールが届いた。
品切れで無い、という。
ぐおおっ。
品切れなら、ネットショップで販売の紹介ページを出したままにすんなよ!。
プチ切れしそうになりながらも、別のショップに頼む。
数日待つ。
空調服が来さえすれば!。
メールがきた。
ぐおおうっ!、また、品切れだとぉ!。
なんなんだよ、品切れなら、ネットショップで個数1とか、注文の数がまだあるような表示するなよ!。
後になって知ったことだが、在庫表示をゼロにすると、ネットショップのページそのものが消えて表示されなくなってしまうらしく、そうならないように、品切れでもわざと在庫がまだあるような表示をしているらしい。
ガウアッ!。
なにしろこの酷暑の中、いったい何日待たせるんだよ。
オレはブチ切れ気分になり、その直後からネットショップは盆休みに入ったしで、結局なんだかんだで、届いたのは、盆休みも終わってからだった。
ようやく届いた空調服。
待ち焦がれて、焦げてしまうほど待ったせいで、期待はおそるべき高さに達していたのだった。
暑い程、空調服は威力を発揮するらしいので、熱い風呂上がりに、オレはその空調服を期待一杯で着込む。
ブイーン。
ファンが回る。
★あとで空調服の写真を入れる
じっと待つ。
ぐおおおおっっ!。
なんじゃこりゃ、すげえ暑い!、暑いぞっ!。
風呂上がりで、ウチワぱたぱたやるような熱い体のときに、上着を着て、その上からウインドブレーカーを着込んだようなものだ。
ぐおお、サウナスーツ着込んだようなもんだ。
あとになって知ったことだが、下着のシャツ着て、その上にワイシャツみたいなもの着て、その上に空調服を着ると、体を動かさずに座っているのは、よく冷えないらしい、ということがわかった。
空気の循環が悪くなるせいだろう。
そうか、とりあえず、立って、体を動かすようにすれば、服内部の空気の流れも良くなろう。
というわけで、熱い日中に戸外で着ることにしてみる。
真夏の真昼、空調服の服は、なんだか、いかにも暑そう。
空気を通しづらい生地でできているから、これを着るなんて、炎天下に雨合羽を着るようなものだ。
着て、スイッチオン!。
ぶおお〜、と、空気が脇腹から供給されて、体内というか、服内部を循環していく。
が、なんだか、まだまだまだ暑いのだ。
ファンが吹き込む空気で一応涼しくなるのはわかる。
でも、それ以上に、服が暑い!。
ためしに、夏の普段着の服(長そで)を着るのと同じように、空調服のファンを止めた状態で、空調服を上着のつもりで着てみる。
なんじゃこりゃ、暑いぞ!。
服がブカブカなら、もっと涼しくなると思うんだがな〜。
大きくゆったりしたスキマの多い服なら、つまり、オレの服サイズはLサイズなんだが、普段の作業着は2Lだの3Lだの、必要以上に大きな服を着ている。
それは、大きな服の方が、涼しいからだ。
でも、空調服は、服の内部に空気を入れるために、服が「膨れてしまう」という事情により、いかにも太ってしまったように見える、暑苦しい姿になる、という意見がネット上で非常にたくさんあった。
それを防止するためには、空調服サイズをやや小さめにすると、服があまり膨らまずに済んで、外観があまり不自然に見えないという意見を見たもんで、オレは本来の身体サイズであるLサイズの空調服を買ったのだった。
でも、あー、あっつーい!。
普通の服より暑い!。
これでファンで空気を通して涼しくするとは、マッチポンプか?。
マッチで火をつけてポンプで水を消すという矛盾した行為と同じの、まさにマッチポンプじゃねえか!。
連日の酷暑の中、よけいに暑い思いをするはめとなったオレとしては、頭に血が上った。
このさい、かまやしねえとばかりに、農作業で着ている作業服を速攻で切って、ファンを付け加えた。
脇腹のファンは、腎臓のあたりが冷えて痛いし、首筋や胸元が暑いまんまで、まったくファン位置に賛同できなかったので、ファンは作業服の肩および胸元近くに付け替えた。
ファンを腰から胸に付け変えたら、作動音がうるさい
2010年8月16日撮影
本当は、北斗の拳のケンシロウ達が付けている肩の上の肩パットみたいに(雨よけか?)、肩にファンが付いている方がよく冷えそうだと思ったが、服の肩上には縫製の縫い目が入っていたため、うまく付けられなかった。
胸元というか、胸上部に付けて、スイッチオン!。
ぶおおーん。
…なんとか、まあまあ一応涼しい。
汗でダラダラで下着がビショビショになると、空調服の吹き込む空気のおかげで涼しく感じられる。
でも、下着が乾いてしまうと、外気の熱風を服内部に吹き込んでいるのと同じになり、あまり涼しくない。
でも、いつも汗でビショビショ状態といったら、よほどの暑さだぜ。
とはいえ、ファンを作動させていると電力の消耗は激しく、電池が一日でなくなってしまうしよ。
スカスカくっしょんベスト購入
服の重みで、肩や背中に生地が密着してしまうことによって、空気の流通をさまたげるから、身体が暑いのか?。
暑い中、冷えてない頭で考えてみた。
どうすりゃいいんか!。
肩や背中にあてるスカスカクッションみたいなベストも売り出されていて、腹や胸や背中にたまった暑い空気が、スカスカクッションを通って、首元から排出されるようになったものもあった。
これをワイシャツの下に着込むと涼しいらしい。
★あとで写真を入れる
電池もいらないしな。
オレは、スカスカクッションの方がいいかな。
五千円もして高価だけど、これを買おう、よし買った!。
着てみる。
生地が首に擦れて痛い、という意見がネット上にあったが、確かに痛い。
第一、最大の問題は、これを普段の作業服の内部に着ると、余計に暑い、ときたもんだ。
どうしたわけじゃい!。
クッションを包む布地があるから、スキマがあるとはいえ重ね着することと同じになって、無いよりは空気流通性が悪いのだろうか?。
もう、空調服やスカスカクッションは、部屋の温度が四十度以上になるところ向けなんじゃねえかな。
金属やプラスチックを熱溶解させてから固めて製品を作る工場内とか、焼き台多数で料理を煮たり焼いたりする食堂の厨房内とか、それらの部屋の温度は五十度ぐらいいきそうだ。
そうゆう所向けか?。
結局、オレは全部で二万円近く払ってしまった空調服一式は、まだまだ酷暑が続いているというのに、お蔵入りとなってしまった。
あ〜あ。
それでも畑の野外はやっぱり暑いから、休憩時間はクルマのエアコン効かせて、車内に逃げ込むと、エアコンの冷気はさすがに体にはよく効くぜい、クーラー万歳!。
汗で上着もビショビショなときは、ふだんはゴミの吹き飛ばしに使っているエンジンブロアーで、これを扇風機代わりに、自分の体に当ててみりゃ、おお、涼しいわい。
爆音がひどいのと、エンジンの排ガスが強風に混ざって飛んでくるので、この風を吸っていると、やっぱり健康に悪そう。
これがエンジン式のブロワー。服の下から送風して体を冷却中
なんだかもう、涼しくする方法をあれやこれや模索しているうちに、秋の彼岸になってしまいそうだ。
彼岸過ぎれば…、涼しくなってしまうぜ。
秋になって気温が下がるのが解決ならば、オレが今夏にやった暑さ対策の物品購入や模索って、ひょっとして…完敗つーことかよ、ぐはあ!。
2010.8.31 記
作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
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