二〇〇四年 秋の収穫豊作だった
 ユズの黄色い実がごってりなった。
ゆずって、ミカンのようにはぱくぱく食べられないので、薬味だの調味料的な利用なので、何十個もとれると、ほんともてあましてしまう。
ともあれ、柑橘の仲間で、その果実が豊かになっているのは、心豊かにしてくれる感じがする。

 渋柿もなった。
四つ溝柿というもので、これは渋抜きをして食べるとトップクラスの味だそうだが(柿のなかで)、でも、うちではアルコールで渋抜きという習慣がないので、親に干し柿にしてもらって、それをオレが立ち食いした。
軒先からちぎって食べていると、行儀の悪い食べ方をしている、という罪の意識のおかげで、いっそう美味しくなる。
ふふ。

 十一月上旬は降雨が多かったので、干し中の渋柿は、だいぶカビた。
干し柿って、最近は温暖化が原因で、青カビがはえやすくなっているらしく、とくに雨がふると、軒下であってもカビやすい。
とくに大玉の渋柿は乾燥に日数がかかってカビやすいそうだから、四つ溝柿の小柄な柿の実というのは、乾燥しやすさで、むしろ利点みたいだ。
なお、渋が薄い品種なので、半乾き状態のときに立ち食いしても、もう渋くない。

 ラズベリーもよく成った。
葉っぱが霜にやや強いのか、十一月いっぱいは緑の葉を保っていて、赤いラズベリー果実がぞくぞく収穫できた。
なかなか美味でいいもんだなー。
来年からも、ラズベリーの秋果がとれるように、夏季剪定をしっかりやってみっかな。
サルナシも食べ終わったが、これもなかなかヨカッタので、冬にしっかり剪定しておこう。

 あと、イチジクもなかなかうまかった。
これは葉っぱが霜に弱くて、あまり遅くまではもたなかったが、葉っぱが緑の限りは、イチジクの実が熟して、甘味強く、うまかった。
無造作に扱って、無造作に食べてしまったけどな。

 あと、桑の実も少々、秋に成った。
本来のクワの実は、初夏に成る果実だけど、うちのは今年狂い咲きして、秋にも果実が少々熟した。
赤トンボつかまえて、桑の実と一緒に記念撮影したろと思っていたが、果実が熟したシアワセな日々を、無造作に過ごしてしまったので、さぼってしまい、写真はナイ。

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