逆 割接ぎ挿し 実際の作業
 初めて接ぎ木挿しを知ったのは四年前だが、それ以降のブルーベリーの失敗、苦闘の数々を思いおこすと、 この接ぎ木挿し改善案は、ハンパじゃない強烈な利点があるとオレは確信した。
大急ぎで試してみた。
撮影は2006年3月29日の朝

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シュートを切ってきた。赤い方はスパータン。緑色はフェスティバル。
色で見分けできるようにフェスティバルのシュートはわざと緑色のものを使ってみた。

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通常の割接ぎは、穂木をクサビ型に尖らせて、台木の方には切り込みを入れて穂木を差し込むが、それを逆にする。
穂木(左)のスパータンの方に、真ん中に切り込みを入れる。
台木(右)のフェスティバルは両面を薄くそいでおく。

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差し込んで、切断面の形成層を一致させたところ。
穂木の最下端の断面に、芽があるとそこから発根しやすいため、わざと断面に芽があるようにしてある。

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ヒモやテープで巻く。
穂木(赤色の枝)部分の最下端から発根させるため、ヒモやテープで断面のところまで覆わないようにする。

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台木(緑色の枝)の下方を斜めに切って、できあがり。
台木の下方も、芽があるところを狙って切ってある。
台木はもっと短くても良いのだろうが、今回は成功させたいので、長めにして余力を持たせた。

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出刃包丁とまな板を使わずにすみ、穂木の吸水断面も確保でき、この割接ぎ方式がベスト!。
と言いたかったが、やってみたら、時間が意外なことに、けっこうかかる。
せっせと頑張ったが、五本しか作れなかった。



 接ぎ木挿し改善案の利点というのは、ふつうにハイブッシュ栽培すると、用土の費用、発育不良、手間など、損失と金額がでかすぎることを背景となっているワケだーよ。

  ラビットアイを台木にしてハイブッシュを接ぎ木する利点は、成長が良くなるというもので、これは文献等によると三十年以上も前から判明していたことだったりする。
でもさ、今となっては、ブルーベリーの接ぎ木はあまり一般的にはならなかった、といえるのが現実だ。

  たんなる挿し木で自根のままの苗の方が、接ぎ木苗よりも簡単に作れる、といったことが原因であろうし、ブルーベリーはシュートの発生で枝の更新を行うが、接ぎ木だと根元からのシュートは台木のものなので、更新しずらいといったことも原因になるだろう。

 でもよ、それが、改善案によって接ぎ木苗の育成が簡単になるとすれば、話が変わるよな。
手間がずいぶん簡単になったのなら、自根苗でなく接ぎ木苗を使って、利点を生かすよう積極的に採用してもいいわけだし、接ぎ木部分が地中に埋まっているようにすれば、根元からのシュートは穂木と同じ品種のものが伸びてくる可能性も増えるワケだ。

 逆 割接ぎ挿しは、台木の発根がうまくいくかどうかがテスト未確認だ。
が、そこの発根が失敗したとしても、穂木部分の根で自根苗は作れるわけだから、とりあえず本数増加を目指してジャンジャンやってみるとするか!。
2006.3.30 記
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