大森観光果樹園ブルーベリー狩り
 ブルーベリー狩りをしてすっかりハッピーな気分になったので、オレは再びどこかのブルーベリー園に行くことにした。
といっても、予約なしで行けるブルーベリー園は少ないが、ホームページで見つけた情報によると、栃木県の大森観光果樹園は、団体客の場合は電話予約が必要だが、個人客は予約不要らしいことがわかった。

 大森観光果樹園は、栃木県宇都宮市の東方の高根沢町にあって、詳しい情報がホームページに載っていたので、オレは繰り返し見て確認しておいた。

情報一情報二情報三

 ハイブッシュブルーベリーの収穫シーズンは七月中旬がピークのはずだ。
だが、まだ梅雨時なので、天気予報を見たら一応大丈夫なことがわかったので、オレはちょっとおそるおそる電話してみた。
電話に出た大森観光果樹園の奥様?の話によると「土日・祝日は入場制限があるので午前中のうちがいいですよ」とハキハキした声で教えてくれた。
よっしゃー、午前中にオレは到着しよう。

 これで行けるぞー!。
それに暑いので、午前中の方がいい。
帽子は必要だろうと思ったので、麦わら帽子を持参することにした。

ブルーベリー園に到着!
 ドライブ&ブルーベリー狩りだ。
二〇〇〇年七月十五日の午前九時に、ウキウキ気分で車で出発した。
大森観光果樹園への道は、普通は宇都宮方面から高根沢町に来るだろうけど、オレは地理的な事情で正反対側から行ったためか、何度も道に迷ってしまった。

 それでも午前十一時に、写真で見覚えのある「大森観光果樹園」の建物に到着した!。
田園地帯にあり、見晴らしが良く、印象はすばらしく良い。
やったぜ〜い。

写真
この写真はオレが撮影したものではなく、
別ホームページから引用したものだ

ブルーベリーをムシャムシャ
 入場料は千円だ。
ブルーベリー園に案内されて、驚いたこととして、鳥よけの網が全くない。
でも、鳥の被害は特にない、という。
意外だ。
植えられているのは、ハイブッシュブルーベリーが中心だ。

 さっそくブルーベリーを摘んで食べてみた。
サイズは中粒が中心。
皮は厚め。
やや酸っぱい。
熟度から見ると、あと一週間後が最盛期だろう(七月二十二日ごろか)と思いながらも、味覚的にはラビットアイよりも大きな優位性はないと感じたが、でも商品価値は充分あるレベルだ。
オレとしても摘み取りができて、満足でゴキゲンである。

 ズラズラッと並んだ木を見ると、ここブルーベリー園は、田んぼの転作として植えられていることがわかった。
やや小さい木が多く、平均すると樹齢五年といったところか。
樹の間隔は一・五メートルぐらいで、かなり狭い。
今は木の枝が交差しないで収まっているが、もっと成長して大きくなったときは、間伐して間隔を開けるのだろう(多分)。
品種名を書いた木札があって、同列はすべて同一品種の構成だ。
そして、熟期の順序に列が並んでいた。
う〜ん、マメで、園主の性格もうかがえるような畑だ。

 端にあったウェイマウスの列は、完全に収穫が終わって果実が残っていなかった。
次列のアーリーブルーは、これは明らかに木が発育不良だ。
アーリーブルーは、もともと木の成長が弱い品種みたいで、カタログはこういうことまでは記載しないことが多いので、オレも注意しようと思った。
ブルークロップは、とくに優れた品種だとオレは思っていたが、味や発育具合は他の品種と大差なかった。
ダローは、これは粒が大きめで、木も大きく育って発育も良く、果実も締まって固さも問題なし。
つくば市で食べたダローとは違う傾向らしい。

 品種の味の違いについては、少々の差はあるが、実際にはほとんどが似たような味で、品種の差による違いは無いも同然だとオレは食べながら感じた。
そんな微妙な違いよりも、傷んで腐った果実、未熟果、もしくは容器にゴミや果実の柄が入ったりすると、悪い方に味が大きく違ってしまって、ウマイ品種であろうと腐った粒は段違いでマズいので、品種差にこだわるよりも品質管理の方がずっと大事だなーと思った。

ブルーベリー園モデルハウス休憩所
 せっせと摘んだが、味がやや酸っぱかったため腹一杯にするのは無理があり、メチャ暑いし、粒が中粒中心のため前回の鈴木ブルーベリー園の大粒だけ収穫よりも効率が遅くなって、三十分ぐらいかかって三百グラムのパックが一杯になった。
持ち帰りはパック一杯分であるので、オレはもう充分と判断し、ひと休みして帰ることにした。

 大森観光果樹園の特記すべき優れているところは、休憩所というかラウンジで、これがすこぶる良い出来栄えであることだ。
ブルーベリー園を見おろす少し高めの場所に、綺麗でオシャレな建物が建っている。
中に入ると、冷房が効いているので居心地がいい。
オシャレなテーブルが並んでいて、喫茶店同様だ。

写真
右側の建物が休憩所というかラウンジ

 喫茶店のメニュー?は置いていないようだが、水をお願いしたら、麦茶をいただいた(※ありがとうございます)。
ここでは、大森観光果樹園のオリジナル農産加工品を売っていた。
ブルーベリーの目玉商品は「ジェラート」だ。
なんじゃーそれらーと思ったが、つまりブルーベリーアイスクリームだ。
ブルーベリーの果肉を良いバランスで混ぜてあって、食べてみたら、ウマくて立派な出来栄えだ。

 客層も見ると、若い女性がメインで、プラス連れ合いの男性多少。
地方にしては若者が大変多い割合と思ったが、これはブルーベリーの果実や建物のイメージ、奥様による接客など総合的な成果だろう。
アイスクリームを食べながら、本棚にあった「ブルーベリーの実る丘から」(創森社)という本も読んでみた。
滋賀県でブルーベリー園付き喫茶店?を経営している女性の本で、この本と大森観光果樹園はよく似ている気がした。

 が、本の発行年度は最近のことなので、この本を真似したわけではないようだ。
模倣かオリジナルかといったそういうことよりも、ここ大森観光果樹園の休憩所というかラウンジは、やはり優れ所だ。
農産加工品には、他にリンゴチップスがあって(大森観光果樹園はもともとリンゴが主体らしい)、これも買って帰ることにした。
オレ個人の金銭支払いとしては、ブルーベリー摘み取り料よりも、休憩所での飲食・加工品・お土産購入などの方が結果的に大きくなった。

見事なジャムが出来た
 大森観光果樹園で摘み取ってきたハイブッシュブルーベリーで、妻に再びジャムを作ってもらったら、砂糖を加えて煮たただけというのに、半固まりのゼリー状態になって、見事な仕上がりとなった。
水分も多すぎることはなく、酸味もちょうどよく、ブルーベリーを何度かジャムにしたことはあるが、今まででも最高に良い品質だ!。

 生で食べたときは、やや厚く感じた皮も問題なく、味覚的に良い存在となっている。
生食と加工というのは、材料・仕上がりも別々の傾向を示すことがあるということかなあ〜。

写真
翌年2001年7月27日に訪問して撮影したもの
左がブラックベリー、右がブルーベリー


作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
▲目次に戻る