体験型レジャー農園どうよ
 笠間クラインガルテンを見つけてすっかり気を良くしたオレは、さあて、他の場所にも同じように良いところがないかな〜。
調べてみたら、「ポケットファーム どきどき」という体験型農場が、近くの町にあるぢゃねーか。
家庭菜園やら農場や直売施設があって、全農と茨城県が共同出資した新タイプの「農場」らしい。
しばらくして平日の休暇があったので、行ってみることにした。

 場所はココか?、と到着したら、大きなガラス温室があって、一見すると大型ホームセンターみたいだ。
平日だというのにお客がわんさか。
大型温室にはパンジーなどのお花が売ってて、それにしても客が大勢だ。
なんでこんなに?。
駐車場は自家用車で一杯だし、観光バスも来てて見学一行もいたようだが。

写真
この写真は夕方撮影で、客がやや少ないとき
2002年3月30日撮影

 温室の苗販売所は、ホームセンターの園芸コーナーと大差ない。
客の目的はどこに?。
ごく近年にオープンしたけど一年は経っているから、開店早々の賑わいというわけじゃなさそうだ。
レストランもあって、それなりに繁盛しているようだ。

人気コーナーはどこ?
 ウロウロして、農産物販売コーナーのお店に入ったら、これが百円ショップを上回る安値販売だ。
六十円程度の野菜一袋が大量にあり、おお、ここが魅力に違いない。
ちゃんと包装してあり、スーパーマーケットの野菜と大差ない。
スーパーを圧倒する安価販売、がメインと判断した。

 体験農場内でとれた野菜というわけでなく、なにしろJA農協そのものが、ここで販売しているからできるのだろう。
近所から仕入れた野菜のようだ。
世の中不景気といっても食べるものは必要なので、ここは野菜バカ安だから、車で客が買いに来ているようだ。
農家の手取りは大丈夫か?と思ったが、野菜市場に出荷しても、どっちに出荷しても同じコトだろう(推測)。

 春もうららで、小さな子供連れの母子が歩く。
テーブルとイスが屋外に出してあって、防風を兼ねた休憩所もあって(まだ冬で寒かった)、休憩所はなんとビニルハウスだ。
風も防げるし、あったかい。
花壇には、お花と混じってイチゴや野菜まで植えられていて、さすが全農主催のレジャー施設?だからか、資材の使い方が農業的な面があって、かえって新鮮なセンスを感じるね。

 羊やウサギが柵の中にいて、柵の外から眺める。
ポニーがいて、おとなしい馬で、これは説明文によるとポニーじゃなくて愛玩用の小型の馬の種類ということだが、乗ることもできず、見るだけしかできん。
小さな子供を乗せれば面白そうなんだけどなあ。
狭い柵の中でヒマそう。

農耕民族の魂は死んだか
 が、オレは〜、体験農場とやらが気になるのだ。
オレはこれが主目的なのだ。
貸し家庭菜園をやっていると情報を得ていた。

 動物がいた場所の奥に、体験農園の入り口があり、どれどれ見ると、誰もいなくて、やけに閑散している。
さみしい農園。
雑草ボサボサなので、あまり利用されてないのがすぐわかる。
ここはクラインガルテンとは違って、畑だけの菜園なんだ。

 ブルーベリー園もあったので見ると、破れたビニルがバタバタとはためき、樹の生育も悪く、管理の無気力さがオレをいらだたせた。
にぎやかだった客も、農園の方には全然来てない。
ここら一帯は市街地ではなく広大な畑作地域なので、利用者にしてもわざわざここまで来て、年間一万円も払って耕作する必要はないのだろう。
手作業で雑草を抜くのは大変だし、菜園の希望者不足なのか空き区画には雑草がわんさか茂って、他の人までヤル気なくしそうだ。

写真 写真
手前は耕作されているが、利用者がいない区画の方が多そう。ビニルが破れたままのブルーベリー園
2002年3月30日撮影

 レストランは立派な施設で大金を投資してあって、売店には女の子を大勢配置しているが、農園方面の汚れる作業の方は管理が悪くて、ブルーベリー大苗も値段高かったはずだが発育不良で駄目になりそうだ。

 農耕作業は粗末な扱いで、 一方、キレイな仕事とハコモノに、カネとニンゲンが偏っている姿は、農園目的で来たオレには無性にハラが立った。
農業のダークな部分をオレは見てしまったか?。

 そうはいっても、笠間クラインガルテンも、小屋付きの区画はすぐに希望者で埋まったが、家庭菜園だけ(小屋無し)の区画はしばらく残っていたらしいからね。
「ポケットファームどきどき」の貸し農園は不振気味のようだけど、今はともあれ、いずれはなんとかなるだろう。

クラインガルテンといえども、菜園だけでは利用者減少気味となる例
http://www.asahi.com/nature/news/010709a.html

「ポケットファームどきどき」JAタウン
http://www.horebore.or.jp/poket/

作者を誉めるメールを送ってくれえ〜!
▲目次へ戻る