ブラックベリーと出会う
 近所の園芸店で、ラズベリーと同時にブラックベリーも買った。
園芸店では、赤いラズベリーとブラックベリーが一緒に売られていることが多い。
赤と黒という組み合わせが、なかなか良い。
おそろいのコンビといいたいところだが、植物としては違うところが結構多いでやんの。

写真
ブラックベリーの品種でボイセンベリーだろうと推測
2005年6月28日撮影

 なお、日本で売られている「ブラックベリー」はブラックベリーの中の、デューベリーとも呼ばれるツル性で地這い型の植物であることが多いらしい。
ここで問題なのは、オレの果樹栽培は草ボウボウの雑草伸び放題(手抜き)だから、背丈が低い植物は雑草に埋もれてしまうんだ。

 オレが育てたブラックベリーは、雑草と一緒になってヤブと化してしまい、日が充分に当たらなかったので、あまり育たなかった。
これはオレの栽培に原因があったようだが。
結局、ブラックベリーはあきらめて、その当時は、ラズベリーだけを育てることにした。

ブラックなベリー
 その後もいろいろ試してみたんだが、ブラックベリーの栽培はどうもいまひとつ順調ではなかったな。
ただし!、一般的にはとても栽培が簡単な部類に入る。
地を這って育つ植物で、外国の岩石ごろごろの半砂漠の荒地が、本来よく生える場所らしい。
オレがなぜ失敗したかというと、雑草が生い茂る場所に植えたりして、雑草の下の日陰となって日当たり不足となってしまい、根本的に育て方がまずかったのだろう。

 コンクリート壁面に沿わせたり、柵に縛りつけるなどして、育てると良いようだ。
ただしブラックベリーにはツルや巻きヒゲはないし、からみついて育つわけでもないから、単に、地表近くをウニョウニョと育つ習性だ。
柵の場合は、ひもなどで枝をくくりつける必要がある。
まあ、オレはこれがめんどくさかったわけだけどね。

 それでも一応いろいろ調べていくうちに、ブラックベリーというのは「とっても豊産な果樹」ということがわかってきた。
現に、他人の栽培してるのを見る機会があって、果実が豊作で、ぎっしり成って、うらやましい光景だった。
それは勝手に採って味見するわけにはいかなかったが、別の機会でブルーベリー摘み取り園に行ったときに、チャンスが訪れた。

ベリーはブラックで
 ブルーベリーの摘み取り園に行ったときに、はじっこの方にブラックベリーが垣根作り形式で栽培されているのを見つけた。
すごいことに、ぎっしりと実が成っているんだ。
その日は食べなかったが気になったので、後日再びブルーベリー摘み取りに来たときに、収穫後のついでに何気ないフリをして食べてみた。

 うう〜っ、すっぱい。
ブラックベリーの果実のサイズはかなり大きくて、ラズベリーの果実よりははるかにでかくて、ラズベリー以上ストロベリー以下のサイズとでもいおうか。
ひょいひょいと摘んでは、パクパク食べつづけたが、うぐぐう〜、腹がいつまで持つか?。

写真
大森観光果樹園にて
左側がブラックベリー、右側はブルーベリー
2001年7月27日撮影

 「酸っぱいでしょ?」
女性の声に振りかえると、果樹園の奥さんのようで、ああヤバイ、無断で食べているのを見つかってしまった。
「酸っぱいです」とオレは答えたが、せっかく大豊作のブラックベリー群、あまり収穫されていないようだし、それに酸味のままではちょっとというか、かなり問題だと思うなあ。

 落果寸前まで完熟させると結構甘くなる、と他からの情報として一応知っていたが、そのつもりで収穫しても完熟時を過ぎると腐り気味のものがあって、甘いものはほとんどなかったと思う。
味覚的にも量的にも、ブラックベリーはジャムなどの加工向きといえるだろう。
コーヒーはブラックでも、ブラックにはシュガーで、といったところかな。

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