干し柿できた二〇〇七年晩秋編
 柿の果実収穫バンザイ!。
収穫しようと思いつつも、晩秋だというのに、なにしろまだ気温が高い。
つーか、暑い!。
初霜があったら収穫だな。

 でもな、どうしたことか、十一月になっても霜が降りないんだ。
霜が降りて、乾燥した北風が吹くようになったら、干し柿作りにちょうどいい季節のはずなんだが、いつまでたっても生ぬるい気温。
だから葉っぱは緑色のままだし、ぼやぼやと暖かくて、どうなっているんだ。

 干した柿が腐ってしまうぜ。
世の中、世界が温暖化だとかかんとか、でも、温暖化なんて、オレの果樹栽培にはあまり関係ないと思っていたよ。
温暖化しても実際のところ、ウチで暖地性の果樹が栽培できるようになるわけでもないが、渋柿を採るのは初霜の日を目安にしているので、冬の訪れが遅かったりすると、モロに影響しちゃうな。

 さて、成る年、成らぬ年の隔年結果が露骨な柿だが、今年二〇〇七年は、まあまあの成り具合で、まったく成らぬよりは、成ってくれた方がありがたい。
と、わざわざ言うのは、裏年での収穫皆無、という手痛い目に何度も遭っているからさ。



 まあまあといっても数十個以上百個未満といったところだが、これを収穫といってもひと苦労で、ホームセンターで買った収穫用挟付きの伸縮棒で、一個ずつ採った。
な〜に、野菜栽培のような耕すだのタネまきだの草取りだのといったことは、オレの渋柿栽培では一切やらずに、ただ収穫だけしかしていないから、収穫が苦労だのぜいたくな文句を言ったらバチがあたってしまうぜ。
それ、エッサエッサと採りまくる。

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左側の写真は、収穫の時に使っている道具
軽トラックの荷台に積んだ渋柿 2007年11月18日収穫

 で、果実に付いた枝を、あとでヒモに縛りやすいように、T型に綺麗に切り整えて、ここまできたらオレの作業は一段落で終わり。
あとは皮剥きとなるんだが、ウチの親に丸ごと任せた。
で、あとでこのようにぶら下がった。

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左・2007年11月18日撮影 右・2007年12月2日撮影

 で、お決まりのつまみ食いだ(オレだけか)。
干して十日ぐらいたってから食べることが可能になる。
うーん、うまいねえ!。
なお、四つ溝柿は日本の渋柿品種中、トップクラスぐらいにシブが薄い品種なので、他の渋柿だったらつまみ食いできないだろうな。
というか、口の中がシブだらけになってしまうぜ。



 このつまみ食いなんだが、半ナマで干し柿としては未完成なんだが、どうしたわけか半ナマの方がうまいような気がする。
今までの経験からいっても、二〇〇七年はひときわ高品質の干し柿ができたような感じだ。
晩秋に雨が多いと、干し柿に青カビが生えやすくて品質劣化がひどいのだが、今年(二〇〇七)は十二月に晴天が多かった(ような気がする)ので、それが良かったのかもしれない。
ねっとりとして、甘味高く、そして、何週間もいつも安定した味がする。

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このぐらいのときはまだ半ナマだが食べている
これは前年2006年12月3日撮影

 「何週間もいつも安定した味」とわざわざ評価するのは、果樹栽培の中ではそうでない果物がたくさんあるからで、つまり完熟して見事な味でも、熟期を過ぎれば腐ってしまって、何週間も長続きしない味が普通だからさ。
シブガキのホシガキ、おそるべし実力。
しぶとい強さがあると言っておこう。

 この高評価がオレだけじゃないことの証拠として、道の駅の農産物販売を見にいったら、干し柿五個入りで五百円近くしてた。
ということは、一個百円ぐらいだ。
干し柿って、けっこう高価な果実なんだなー(ウチよりも大玉で上品だったけど)。
隠れ干し柿ファンは、多いとみえる。

 ところで、オレが自分でシブガキ植えたのは確か高校卒業した年のころだったから、ほぼ二十年か!。
その間のオレの果樹栽培で、ナンバー2の収穫量がこの渋柿・四つ溝柿であるから(一位はキウイ香緑ね)、今となっては渋柿をかなり気に入っている。
2008.5.24 記
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