まえがき
 果物いろいろ、自分で育てて楽しい園芸生活。
季節ごとに何かは果物が実って、もぎ取ってはかじって、食べ放題。

 お盆のころは、ブルーベリーが熟して、毎日のように熟するので毎朝食べている。
夏の朝はすがすがしいし、朝起きて外へ出たら、もう、ブルーベリーのところまですぐさま歩いていってしまう。
熟した実を探すと、オレなんか辛抱がないもんだから、その場でもぎとって口にポイっと入れて食べちゃうんだ。
立ったままパクパク食べているというわけさ。
もう毎年のようにやっている。
ブルーベリーは、二か月ぐらいにわたって熟していくから、長いこと楽しめちゃうんだ。
栽培は簡単だし、ほかにも伝統的な梅や柿もタフで、育てやすく感じるね。

 初夏は、梅の収穫。
夏は今述べたブルーベリー。
秋には柿。
冬はキウイ。
キウイは十二月ごろから追熟が終わって、次々に食べられるようになる。

 果樹の栽培というと、むずかしいという印象があるかもしれないけど、いやなに、簡単なものも多いよ。
柿は、普通の庭で成っているだろう。
あれと同じさ。
商業流通の場合は、収益を得るために高度な栽培技術や管理が必要なんで、これらの作業は難しいことが多いんだ。

 でも難しい話は省略。
オレは自家用に、自然のままにとれる果物を、毎日のように食べて、楽しんで生きていきたい。
手間や世話をせずに、ラクに、楽しく、無農薬で、そして甘党のオレ自身のために、ね。

果樹を育て始めたきっかけ
 果物の木を植えるようになったのは、ムツゴロウの王国がきっかけだ。
最初は釣りからだ。
ムツゴロウの王国みたいに、自分の土地で釣りをしたいと思ったんだ。
が、オレんちの敷地には川があるわけではないし、第一、池もない。
このままじゃ無理そうだった。

 そこで、田んぼに目をつけた。
オレんちには小さいながらも一応田んぼがあって、この田んぼに魚を飼おうと考えたんだ。
だけど、管理というか稲の栽培はさっぱりわかんないんだ。
完全に親まかせ。
それに農薬の空中散布だってある。
空中散布だから、オレのところの田んぼだけ農薬を撒かないようにすることはできない。
それに田んぼといっても、秋や冬は水がほとんど無い。
なんだかんだと考えた結果、田んぼで魚を飼うのは難しい、と判断した。

 そこで今度は、庭で動物を飼おうと考えた。
これもムツゴロウの王国の影響だ。
ちょうど、ニワトリのヒナが何かの機会で売っていたので、飼ってみた。
だが、手作りした飼育箱が不完全だったため何度も脱走されてしまい、数回目の脱走の際にとうとう行方不明になってしまった。
それにしても動物はエサをやるのが大変で、何年間も一日も欠かさずエサを与え続けるのは、オレには難しいことだ。
オレは手間をかけるのはどうも苦手で、毎日世話するのは大変すぎる。

 これらの結果、動物王国の実現は不可能かと思えた。
だが、ムツゴロウの本には、樹木についての記述もあった。
実が成る木をたくさん植えたという内容だった。
実が成る木か。
自分の庭で、果実の収穫ができるのもいいな、とオレは思った。

 「木」なら、エサやりの手間はほとんどいらないし、有望そうだ。
それに、甘い果実はオレは好きだ。
興味を感じたので、実が成る木について図書館で調べたら、家庭果樹と呼ばれる果樹なら簡単に栽培できて、しかも収穫しやすいことがわかってきた。
こうしてオレは、果樹を栽培するようになって、今に至っているというわけだ。

果樹畑の遠景
写真
果樹を植えている畑の遠景 1996年3月ごろ

 緑色の部分が、果樹を植えているところだ。
総面積は六アールくらいだが、日陰の部分が多く、そのうえ隣の畑のすぐ近くまでは植えられないので、果樹を植えられる面積は現実には三アールぐらいだ。

タイトルの由来
 「はみ出し園芸マンの果樹園日記」というタイトルは、角川文庫の「はみ出し銀行マンの勤番日記」(著者 横田濱男=よこた はまお)という本がおもしろくて気にいっちゃったんで、題名だけでなく文体もマネしちゃった。
でも、果樹の内容については全く関係なくて、内容についてはオレ自身の考えに基づいているよ。

写真
ユズを収穫中 1998年12月6日撮影
比較的マジメな顔をしているところでもある

写真
写真撮影の時は無愛想な顔をせずに、ニッコリ笑うようにしましょう
那須高原で2003年4月19日撮影

写真
那須高原で2007年2月3日撮影
比較的凛々しく写っているところ

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