今年2017年ブルーべリーの収穫
 今年2017年のブルーべリー収穫は、そうは悪くはなかった。
つーかウチでは6月末で、ほぼ終わってしまった。
収穫の後半は雨で腐らせてしまったことを思えば、あいにくベストの展開ではなかったけれども、ダメダメ言ってたら疲れてしまうから、総合的には良しとしよう。

 スパルタンは早生品種なので、6月上旬に収穫が始まると7/1にはほぼ終わり。
ブルーべリーは7月も収穫期だというのに、うちではもう終わっているって変だろ?。
というのは本来ならば那須高原で夏休み中のブルーべリー観光摘み取りが主力になるはずだったからで、それが発育不振によって起業の願いかなわず行き詰まってしまったので、自宅近くの小さな畑で植えてある前座としてのスパルタンが中心になってウチでは残っているからだ。

 さて今年2017年のブルーべリー収穫開始は、ウエイマウスからだった。
その前にユスラウメとかシイタケとかタラノキとか桑の実などなど、過去にはブルーべリー収穫が始める前にいろいろな収穫があったが、それらの栽培は思うようにはいかず消滅していた。
途絶えた理由と解説は別の機会に・・・な。
少しの説明で終わる話じゃないから。

写真
2017年6月19日撮影 ウエイマウス

 さてウエイマウスは、今年はわざと剪定や摘蕾をしなかった。
小粒の実がわざと多数成るようにした。
というのはだな、防鳥網を園地全部にかぶせるのが間に合いそうもなかったからで、ウエイマウスを仕方なくトリのエサ用にオトリとして使うためだった。



 ブルーべリーへの鳥の食害はすさまじい。
突っついて回るというスズメ害が、ウチの被害ではメインだ。
オトリ用として赤いグミを植えていたが、近年はどうしたわけかグミを食っている様子がない。
グミというのはシブい果実だからかな。

 ブルーべリーは美味しいせいかスズメに突っつかれやすい。
そこでウエイマウスをトリのエサとして格下げだっ!。
ウエイマウスは極早生品種だから、その後につづくスパルタンが収穫期になったころは、ウエイマウスの後半の小粒がたくさん残っている。
それをスズメに丸呑みさせて、スズメを満腹にさせてしまおうという作戦だ。

 効果は?。
結果的にいえば、まあまあ…(内心不満)、あんまり理想的じゃなくてスパルタンへの被害もかなりあった。
が、サイアクには悪くはなかった。
思い描いた作戦がそんなうまくいくわけねえ!。
最悪では無かったのだから、これで良しとしよう。

 剪定や摘果で少数精鋭の大玉を狙うと、スズメの攻撃で収穫皆無の被害甚大になるのがわかってきたので、ブルーべリーの剪定はもうあんまりやらないことにした。
ところで、ウエイマウスの自根苗は枝の伸びが悪い。
それだと小粒で味も冴えなくなるので、ウエイマウスは必ず接ぎ木苗でなければならない。
要注意な。

 接ぎ木のことを詳しく述べたいんだけど、ウエイマウスの活着は特に良い方でもない、悪くもないが、成功率は中程度だな。
普通だ。
活着が悪いスパルタンよりは接ぎ木しやすいけどな。
なにしろ接ぎ木という作業自体が大変メンドイ!。

 そのうえに大きく育つまでに年月もかかる!。
接ぎ木というのは失敗するとな、まったく精神的にもダメージが大きい。
それに活着後の成長はどんどん伸びていってほしいのに、発育が鈍ってしまうことが多い!。
発育不良を見ていると、オレとしても気分が優れないこと甚だしい。
失った年月と若さを返せって言いたいくらいだ!。

 という長年にわたる深刻?な問題があった。
が、南部ハイブッシュを接ぎ木するとずいぶん容易で、その後の成長も良いことがわかったので、ウエイマウスの苗木増産はあんまりやる気がなくなってしまった。
うちで植えてあるウエイマウスの本数は横ばいのままだ。
とはいえブルーべリーをオレが自分用に食べるときは、大粒のスパルタンは販売用にとっておくので、ウエイマウスばっかり大量に食べている。

 あと アーリーブルー の果実が今年は大分多くとれた。
昨年までは樹の生育が悪かったので、正しい果実評価ができなかった。
今年は発育も良かったので、品種として慎重に評価をしてみた。
一応ビッグセブンの一品種だがな。

 アーリーブルーだが、これは中小粒がすごく多い・・。
極早生ではあるが、どうしてもウエイマウスよりも遅く熟してしまう。
スパルタンが思ったよりも早く熟すので、スパルタンの大粒収穫の時期とちょうど重なってしまうのが致命的だ。
アーリーブルーは現代となっては中小粒といわざるをえない。

 台木はまだ使えるので、ラビット台木からのサッカーにスパルタン接ぎ木が成功したこともあって、アーリーブルーは少数を残して地上部を伐採してしまった。
地下ではつながっているので、サッカーの接ぎ木苗がよく伸びる。

 つまりだ、サッカーに別品種を接ぎ木して成功したあと台切りすると、地下の茎を通って栄養がいくのか、サッカーに接ぎ木した新苗の方がすごくよく伸びる。
ラビットアイの台木はまだ使えるので、品種更新というわけだ。
経験からいって、ブルーべリーは小さな苗木から育てると年月がかかりすぎるので、居接ぎした方が早く大きくなる。

 接ぎ木自体が難しいけどね。
だからブルーべリーは接ぎ木があまり普及しないままとなっている。
その接ぎ木が簡単になったら?。
それの一端をこれから述べてみよう。



 接ぎ木で楽に成功して、早く元気よく育つ品種についてだ。
サミットが接ぎ木しやすいことはわかっている。
それ以外にも可能性を広げるために、今年は新しい挑戦として、ガルフコーストという品種を接ぎ木してみた。

 この品種は開花期が早いので、受粉樹として使えるかもしれないと思った。
オニールも開花期が早いので受粉樹として使っていたが、オニールは毎年果実に病気が出てしまうので困り果てて、ウチのオニールは今年とうとう畑の場所空けも兼ねて、過半数を伐採してしまった。
オニールは一度も接ぎ木しなかったな。

 さてガルフコーストを初めて接ぎ木して、その結果は?。
成功率は、まあまあ良かった。
その後の初夏の成長もまあまあ良い。
伸びる枝は細いけどな。
接ぎ木の成功率はウエイマウスよりは良いだろう。

 総合評価はアーレンと同じくらいだった(アーレン=南部ハイブッシュの一品種)。
南部ハイブッシュは接ぎ木しやすい品種が多いようだ。
なおアーレンもガルフコーストも、パテントやライセンスが無いので、接ぎ木増殖しても問題ない。
あいにくガルフコーストは熟す時期がスパルタンと重なってしまううえに、果実の表面が凸凹していて、見かけが良くない。
いうわけで、ガルフコーストの接ぎ木は試作止まりで、苗木の増産はしないけどな。

 オレはサミットがイチオシだな。
ガルフコーストやアーレンと違って伸びる枝が太めなので、翌年から結果枝にも穂木にも使えそうだ。
今年は他の人の園地でサミットの味見をだいぶさせてもらった。
味が甘くてなかなか良かった。
那須高原でのサミットはずいぶん酸っぱいのに。

 サミットはスパルタンと熟期が重ならないうえに(スパルタンの後に熟す晩生)、中粒メインではあるが果実に白粉が多くて見た目もよく、冷蔵保存にも良い。
それに南部ハイブッシュの中で、パテント無しの品種では、サミットは最も大粒なのだという。
今年だいぶ摘んだ経験からいえば、サミットは時々超大粒があるが、それは少数に過ぎず、基本的に中粒主体だ。
大粒品種とされるサミットでさえ中粒主体とあっては、他の南部ハイブッシュでは大粒は期待できまい(最新パテント品種を除く)。

 なんといってもサミットは接ぎ木による増産がしやすい。
この長所は大きい。
と、オレがしつこく接ぎ木のことを言うのはハイブッシュの自根苗が後年になって発育不良化を起こすのは、ブルーベリー業界にとって致命的な大問題だからだ。
オレの栽培技術のウデ前は、露地植えした自根ハイブッシュを大きく元気よく維持する能力は、今も無い。

 言い換えれば、じつは・・・というのもナンだが、スパルタンは苗木増産がしにくいことが大きな欠点でね。
接木活着がわるくてさあー。
もうさんざん懲りたから、成功しやすい品種をなるべく使いたいわけよ。
ガルフコーストとアーレンやウエイマウスは補助的に使う。
花粉の受粉のため、複数の品種を同時に植える必要もあるからだ。

今年の2017年の通販
 ところで総括的にいえば、うちでのブルーべリー生産はうまくいってない。
ので、販売の宣伝はあまりしてない。
というか、果実通販の宣伝ができないのが現状でさ。
量が取れないので、せっかく注文をいただいても送る品がない。

 という事情により、前年に注文をいただいたお客様で、今年も注文をいただいた場合に限定的に発送している。
スパルタンの威力は抜群というか絶大で、継続受注はありがたいことだ。
新規受注はしたいけど新規受付できない一因は、スパルタンの一品種に集中して植えたせいだ。
苗木の増産がうまくいかないという、スパルタンの欠点がモロに悪影響したわけ。

 接ぎ木の活着が悪いうえに、酷暑時の生育が悪く、育っても強風によって接ぎ木部分から折れるという欠点がスパルタンにはあってな。
自分で接がずに、スパルタンの接ぎ木苗を他業者から購入するという手もあるにはあるが・・・。
が、これはかなり高価なうえに、植えても成長が悪いので、やっぱり普及しづらい品種だと思う。

 つーか、10年以上前にとっくにスパルタンの接ぎ木情報はあった。
それが今でもあんまり普及してない。
育ち易かったなら、今ではもっと大幅に普及しているはずだわな。

スパルタン果実の出荷作業
 うちではスパルタン畑は1反分もないけれど、今年もせっせとスパルタンを摘んでカゴに入れた。
果実がちょっと柔らかい品種なので、ザラザラと転がすようなことは無理だな。
昨年までは園内で詰んだらそのままパックに直詰めにしていた。
が、今年はいくつかのある事情によって、いったんカゴに摘んでから、自宅の台所でパックに詰め直すことになった。

 まずは園内で摘むと暑いからで、台所のクーラーの下で選別とパック詰めをやると涼しい。
クーラーの乾燥した冷気で、雨でちょっとだけ濡れた果実なら乾かせるメリットもある。
涼しいのはいいね。

 あと、大事なこととして、ネット通販じゃなくて近くの直売所にも少し出荷をしていたんだが(その直売所出荷も前々からの継続のため)、直売所から「小粒を入れてる!」とクレームが来たことだ。
予想外だった。
大粒のスパルタンといえども小粒のものはある。

 これを一緒くたにパックに入れていると、「大粒のブルーべリーに小粒を入れて量稼ぎをしている!」という意味の苦情が直売所からきたわけだ。
オレは小粒を入れて誤摩化しているつもりはないが、ともあれその後の対策としては、パック詰めでは一番目立つ上の場所には特大の大粒を入れないようにしている。

 下が小粒に見えてしまうからな。
というわけで、大粒は仕方なく下の方に入れてる。
さて、収穫時のカゴは網目1センチ目ぐらいのものを使っていて、クモなどの小さな昆虫がまれに入っても、それが下に落ちるように、わざと目の粗いカゴで収穫している。

 その摘んできたカゴを冷蔵庫に入れて、あとでパック詰めだ。
スパルタンは大粒なこともあって、割り箸で一個ずつつまんでパック入れてる。
箸でつまむと、白い粉のブルームが落ちにくいメリットがある。
小粒が大量だったら、一個ずつ割り箸で掴むわけにもいかぬが。

 あと、ブルーべリーの果実の目?の部分というか凹みの部分にクモの糸が張っていたりすることがよくあって、見つけたら綿棒で丁寧に取り除いている。
部屋のクーラーの下で座って作業すれば可能だ。

 割り箸でつかみながらパックに移し替えていると、小粒だのスズメの突いた果実だの赤い未熟な果実だのがまだ見つかるから、それは分けてジャム用に使う。
良い品だけをパック詰めして、ようやく発送だ。
クロネコヤマトの営業所にだいぶお世話になったよ。

 というのが今年2017年のブルーべリー収穫だったな。
那須高原に植えてあるサミットとカロラインブルーが少々あるので、8月上旬にかけてまだ少し収穫はある。
北部ハイブッシュ品種というのは、カロラインブルーだけに限らないが、成長がのろいな。
接ぎ木苗であってもな。
ハイブッシュの果実をどんどん増産したいが、発育がうまくいかず、間に合わんわ。
2017年7月18日 記
2017年7月25日 冒頭の文章表現を一部変更
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